はじめに:東京都荒川区で楽しむ桜の魅力
東京都荒川区に住んで数年、毎年春になると「今年はどの桜スポットを巡ろう?」とワクワクします。都電荒川線(東京さくらトラム)が走る下町情緒あふれるこの街には、それぞれ個性豊かなお花見スポットが点在しており、一つとして同じ体験はありません。
今回は、実際に足を運んで感動した東京都荒川区の桜スポット5選をご紹介します。スカイツリーとのコラボレーションが美しいスポットから、約250本の枝垂れ桜が圧巻のお祭り、都電と桜の風情ある組み合わせまで、荒川区ならではの春の魅力をお伝えします。
1.【汐入公園】隅田川×スカイツリー×桜の絶景トリオ
基本情報
- 住所:東京都荒川区南千住8丁目
- アクセス:JR常磐線・東京メトロ日比谷線・つくばエクスプレス「南千住」駅から徒歩25分
- 見ごろ:2月下旬~4月中旬(品種により異なる)
- 桜の種類:約30種類・200本以上
早咲きから遅咲きまで長期間楽しめる花見スポット
汐入公園の最大の魅力は、桜の品種の豊富さです。2月下旬から咲き始める河津桜、3月中旬の大寒桜、そして4月のソメイヨシノまで、約2ヶ月間にわたって異なる桜を楽しめる東京都内でも貴重なスポットです。
主な桜の品種と見ごろ時期
- 河津桜(2月下旬~3月上旬):一足早い春の訪れ
- 大寒桜(3月中旬):濃いピンクで存在感抜群
- 陽光桜(3月下旬):鮮やかな桃色が美しい
- ソメイヨシノ(4月上旬):定番の薄ピンク
インスタ映え間違いなしのスカイツリービュー
隅田川沿いの桜並木から見るスカイツリーは絶景です。初めて見た時、「これが本当に東京?」と思うほど美しい光景でした。特に夕方の時間帯は、薄暮に浮かび上がるスカイツリーと桜のシルエットが幻想的で、多くの写真愛好家が訪れる人気の花見スポットです。
実際に訪れた印象
2006年開園の比較的新しい公園だけあって、設備が充実しているのも魅力。広々とした芝生広場、子供向けの遊具、清潔なトイレなど、家族連れでも安心して一日過ごせます。隅田川花火大会の会場としても有名で、春だけでなく夏も楽しめる東京都荒川区の人気スポットです。
2.【尾久の原公園】東京都荒川区最大の枝垂れ桜の名所
基本情報
- 住所:東京都荒川区東尾久7-1
- アクセス:都電荒川線「東尾久三丁目」駅から徒歩10分
- 見ごろ:3月下旬~4月上旬
- 桜の種類:枝垂れ桜約250本、ソメイヨシノ
シダレザクラ祭りは東京都荒川区の春の風物詩
毎年3月下旬に開催される「尾久の原公園シダレザクラ祭り」は、荒川区を代表する春のイベントです。2025年は3月29日に第19回が開催され、テーマは「シダレザクラの園からSDGsを発信~私たちにできることを考えよう~」でした。ステージショー、模擬店、子供向けゲームなど盛りだくさんの内容で、お花見と一緒に楽しめます。
荒川区のシンボルキャラクター登場
祭りには荒川区のシンボルキャラクター「あら坊」と「あらみぃ」も登場し、地域愛を感じられる温かいイベントです。子供たちの笑顔を見ていると、こうした地域の絆が東京都荒川区の魅力だと実感します。
圧巻の250本の枝垂れ桜
旧旭電化工業尾久工場跡地に整備されたこの都立公園では、区民などが植樹した約250本の枝垂れ桜が春の景色を彩ります。満開時には、まるで桜の滝のような光景が広がり、「こんな場所が東京都荒川区にあったなんて」と毎回感動させられる見ごろスポットです。
トンボ池と自然環境
園内には「トンボ池」と呼ばれるとんぼの貴重な生息地があり、都市部では珍しい豊かな自然環境が保たれています。桜の季節だけでなく、年間を通じて自然観察を楽しめるのも魅力の一つです。
3.【荒川自然公園】東京都荒川区内最大級の総合お花見スポット
基本情報
- 住所:東京都荒川区荒川8-25-3
- アクセス:都電荒川線「荒川二丁目」駅から徒歩3分
- 見ごろ:3月下旬~4月上旬
- 面積:6万平方メートル(区内最大級)
- 開園時間:最大6:00~21:00(月によって異なります)
三河島水再生センターの上の奇跡
東京都の三河島水再生センターの上に人工地盤を造って作られたという、日本でも珍しい公園です。初めて知った時は驚きましたが、実際に訪れると普通の公園と何も変わらない自然豊かな空間が広がっています。
確かに、荒川二丁目停留所から高さ20m分はあろうかという坂を上っていくので、こういった知識があるとまた違った見え方があるので面白いですね。
センター付近を含めると約330本の桜が植栽されている、東京都荒川区有数の花見スポットです。
3つのエリアそれぞれの魅力
北側地区・中央地区・南側地区の3つのエリアに分かれており、それぞれ異なる魅力があります。
北側地区:交通園と遊具
- 子供たちが交通ルールを学べる交通園
- 家族連れに人気の遊具エリア
もっとも近い入口
町屋一丁目口が最も近い入口です。
徒歩や自転車・荒川自然公園入口バス停(コミュニティバスさくら)でのアクセスが可能です。
中央地区:広々とした芝生広場
- レジャーシートを敷いてのんびりお花見
- ピクニックに最適な開放的な空間
もっとも近い入口
荒川八丁目口が最も近い入口です。
徒歩や自転車でのアクセスが可能です。
南側地区:白鳥の池とバラ花壇
- 白鳥が泳ぐ池の周りに桜が咲く、優雅な光景
- 春にはバラと桜の共演も楽しめる
もっとも近い入口
荒川二丁目口が最も近い入口です。
徒歩や自転車・荒川二丁目停留所(都電荒川線)でのアクセスが可能です。
一年を通じて楽しめる総合公園
桜の季節以外にも、夏には「わいわいプール」、秋には紅葉、冬には星空観察会など、季節ごとのイベントが充実。一年中楽しめる東京都荒川区の宝物のような存在です。
4.【日暮里南公園】駅近で気軽に楽しめる東京都荒川区の桜の穴場
基本情報
- 住所:東京都荒川区東日暮里5-19-1
- アクセス:JR日暮里駅南口から徒歩8分
- 見ごろ:3月下旬~4月上旬
- 特徴:手づくり郷土賞受賞の噴水広場
国土交通省大臣表彰を受けた美しい公園
「小さなふれあい広場三十選」の「手づくり郷土(ふるさと)賞」を受賞した大きな噴水広場が自慢です。賞を受賞するだけあって、設計の美しさと地域住民への配慮が行き届いています。面積6,230平方メートルの園内は、家族連れのお花見に最適です。
駅近なのに本格的な桜体験
日暮里駅から徒歩10分以内という立地でありながら、「桜が大変綺麗で、上野公園を散歩するよりも間近に見ている感じ」という口コミ通り、都心の喧騒を忘れて桜を楽しめる貴重なスポットです。東京都荒川区の隠れた花見の名所といえるでしょう。
四季折々の草花と常緑樹
園内には常緑樹や四季折々の草花があふれ、春の桜だけでなく年間を通じて花を楽しめます。地元の方々の丁寧な手入れが感じられ、地域に愛される公園の温かさを実感できます。
地元の子供たちの遊び場
普段は地元の子供たちの遊び場として親しまれており、桜の季節には地域の方々と観光客が一緒になってお花見を楽しむ、微笑ましい光景が見られます。
5.【都電荒川線沿いの桜】東京さくらトラムと楽しむ下町情緒の花見
基本情報
- 路線:都電荒川線(東京さくらトラム)三ノ輪橋~早稲田
- 見ごろ:3月下旬~4月上旬
- おすすめ区間:荒川区内の各停留場周辺
東京さくらトラムと桜の絶景
「東京さくらトラム」の愛称で親しまれる都電荒川線沿いには、荒川区内だけでも複数の桜スポットがあります。電車と桜の組み合わせは、他では味わえない東京都荒川区ならではの風景です。
おすすめの撮影スポット
荒川二丁目停留場周辺
- 都電の停留場と桜並木が絶妙に調和
- 荒川自然公園へのアクセスも良好

町屋駅前駅周辺
- 商店街の雰囲気と桜の風情
- 下町の生活感あふれる桜風景
東尾久三丁目停留所周辺
- 尾久の原公園への玄関口
- 住宅街に溶け込む桜並木
都電一日乗車券で桜巡り
都電一日乗車券400円を購入すれば、東京都荒川区内の桜スポットを効率よく巡ることができます。ゆっくりと走る都電から眺める桜は、車や徒歩では味わえない特別な体験です。
こちらの記事では都電一日乗車券について、おすすめの都電スポットをご紹介!

路面電車ならではの桜体験
信号待ちの間に間近で桜を眺められるのは、路面電車ならでは。乗客の皆さんと一緒に「きれいね」と桜を愛でる瞬間は、心温まる下町の春の風景です。
東京都荒川区の桜を最大限楽しむためのコツ
1. 品種による見ごろ時期の違いを活用
早咲きから遅咲きまで時期をずらして訪れることで、約2ヶ月間桜を楽しめます。
- 2月下旬~3月上旬:汐入公園の河津桜
- 3月中旬:汐入公園の大寒桜
- 3月下旬:尾久の原公園の枝垂れ桜祭り
- 4月上旬:全スポットのソメイヨシノ
2. 都電荒川線を活用した効率的な花見巡り
都電荒川線の一日乗車券400円で、以下のようなルートがおすすめです:
午前コース:三ノ輪橋駅 → 荒川二丁目駅(荒川自然公園)→ 東尾久三丁目駅(尾久の原公園) 午後コース:町屋駅前駅 → 日暮里駅(日暮里南公園)→ 南千住駅(汐入公園)
3. イベント情報のチェック
尾久の原公園のシダレザクラ祭りなど、期間限定のイベント情報は荒川区公式サイトや各公園の公式SNSで確認できます。特別な体験ができる貴重な機会です。
4. 時間帯による楽しみ方
- 早朝(7:00~9:00):人が少なく、静かに桜を独占
- 午後(13:00~15:00):家族連れで賑やか、地域の温かさを感じる
- 夕方(17:00~18:00):夕日と桜、スカイツリーのコラボレーション
まとめ:東京都荒川区で過ごす特別な春のお花見体験
東京都荒川区の桜スポットは、それぞれが異なる個性と魅力を持っています。隅田川とスカイツリーのコラボレーション、250本の枝垂れ桜の圧巻、水再生センターの上の奇跡の公園、駅近の隠れた名所、そして都電と桜の情緒ある風景。
これらのスポットを巡ってみると、荒川区が単なる住宅街ではなく、豊かな自然と文化が息づく魅力的な街だということを実感できます。都心から少し離れた下町だからこそ味わえる、ゆったりとした時間の流れの中で桜を楽しめるのが、東京都荒川区の最大の魅力だと思います。
今年の春は、ぜひ都電荒川線(東京さくらトラム)に揺られながら、荒川区の桜巡りを楽しんでみてください。きっと、心に残る特別な春の思い出になるはずです。
※開花時期・見ごろは気候により前後する場合があります。最新の開花情報は各施設の公式サイトやSNSでご確認ください。